吉事相継ぐ ( ノンフィクション、エッセイ )

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 色々苦渋の日々が続いていたが、昨日は好いこと、すなわち吉事が立て続けに起こった。 先ずは中学生時代の学友に出会った。医院での待ち合わせ中にばったり出合ったので、ほんの少ししか話すことが出来なかった。それでも、本当に昔懐かしい思いをした。

 次に、7月27日に私は近在の医院で年に一回の健康診査を受けた。その結果が判明したという電話を受けて早速医院に出向いた。生化学検査、血液一般検査、前立腺がん検診、大腸がん検診、肺がん・結核検診の6項目に及ぶ健康診査だった。大丈夫だろうとは思っていたが、結果を聞くまでは不安があった。なにしろ、高齢者の私、どこかに異常があると告げられても不思議ではない。名前を呼ばれて診察室に入り、ドクターから結果報告を受けた。要するに「どの項目も異常なし」と告げられた。予想した通りとはいえ、現実に「異常なし」と言われて、悪い筈はない。

 第三に、相棒の母親の件である。一週間ほど前実家に一人で住む母親の様子を見に行き、その異常な言動に驚いた、という。わめき散らし、買っていった食事を放り投げ、娘の彼女につかみかかったりした。「もうお母さんの面倒はみきれない」とショックを隠せない様子だった。昨日、母親のことが心配で、実家に赴いたところ、母親は元気だった。別に認知症がよくなったわけではないが、一時的にしろ母親が正常に近い様子を見せたというのでほっとしたらしい。例によって相棒を実家まで送迎したのだが、久々に彼女の表情に笑みが浮かんだのが嬉しかった。

 以上のように、たった一日の内に私の身に立て続けに吉事が重なったのである。

   久々に吉事並びて高ぶれる一日となりぬささやかなれど  (桐山芳夫)

   道のべに百日紅咲くこみあげる喜び深し吉きこと続き   (桐山芳夫)

 そして、奇遇にも本日は私の誕生日。人生、たまにはこういうこともないと・・・。

            (2018年8月28日)